４小中学校の統合計画説明会で、意見を述べる参加者＝八千代市で
八千代市の阿蘇・米本地域にある市立の小学校三校、中学校一校の統合計画で、市教育委員会は阿蘇中に小中一貫校（義務教育学校）を開設することを決め、保護者や住民らを対象にした説明会を六月二十七日、同校で開いた。市教委は昨年、それまでの計画を変更し、小学校三校を統合して、阿蘇中との二校舎で小中一貫校を設けると公表していた。再度の計画変更に、説明会参加者からは、賛否などが相次いだ。（保母哲）
統合が計画されているのは、阿蘇、米本、米本南の三小と阿蘇中。阿蘇小は児童数が増加しているものの、米本小と米本南小は減少傾向が続いている。このため市教委は、市学校適正配置検討委員会の二〇一五年の答申などから、一六年に「三小学校を統合し、阿蘇中に一貫校を設立」する方針を決定。
その後の検討作業で、一九年には「三小学校を米本南小校舎に統合し、阿蘇中との二校舎で一貫校開設」へと変更。今年一月、阿蘇・米本地域四校ＰＴＡ連絡協議会から要請があったなどとして、「三小学校を統合し、阿蘇中での一貫校を二二年四月に設置する」と、当初の計画を進めることを決めた。
今回の説明会のテーマは「学校適正配置方針の決定と今後の予定について」。保護者ら百人が出席し、市教委職員が計画を説明。出席者からは「小中一貫校に賛成」「米本地域に小学校がなくなるのは反対」といった意見が出された。
また「昨年に変更された計画が、また変更。（市教委には）不信感がある」や、四校舎を一校舎に統合することから「市の経費削減に、子どもが使われているようだ」との批判も寄せられた。
終了後、小林伸夫教育長は取材に「（適正配置計画は）これまで何年も検討されてきた。保護者の間では『早く前に進めてほしい』との声が強く、私も同じ思いだ」と話し、阿蘇中での小中一貫校の開設方針に変更はないとした。市教委の計画では、ＰＴＡ役員や学校職員らで「阿蘇・米本地域義務教育学校設立準備委員会」を発足させ、具体案を煮詰めるとしている。
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