Pages

Saturday, July 18, 2020

【奈半利町除外】町民にきちんと説明を - 高知新聞

 総務省は、ふるさと納税制度の返礼品に関して奈半利町に違反行為があったとして、制度の対象から2年間除外する決定をした。指定取り消しは全国で初めてだ。
 ルール違反をした以上、国による重い処分はやむを得ない。ふるさと納税の寄付金で多くの事業を進めてきた奈半利町にとっては町の将来設計に影響する恐れがある。
 また、返礼品作りに関わってきた住民にとっては生活の変更を余儀なくされるかもしれない。町の将来図をどう描くのか。竹﨑和伸町長は町民に詳しく説明すべきだ。
 同町のふるさと納税を巡っては、元町課長補佐やその親族らが収賄罪などで起訴されている。現状でも起訴総額は約7千万円と県内の汚職事件では過去最高の額だ。捜査当局による事件の全容解明が待たれる。
 自治体間の過度な返礼品競争を受けて、昨年6月施行の改正地方税法で「返礼品は寄付額の30%以下の地場産品」と、ルールを厳格化した新制度に移行した。
 奈半利町が総務省に今月提出した報告書によると、昨年10月~今年3月の間、ふるさと納税の寄付額の30%を超す返礼品が5品▽町外で生産・加工したにもかかわらず町内産と偽ったのが40品▽30%を超え、なおかつ町外産が6品―の計51の返礼品が基準に違反していたという。
 全国の自治体が新たな基準に沿って返礼品作りを工夫し、また努力もしている。基準を無視するような行為は許されない。
 新制度への移行前も多数の返礼品の調達費を安く見せかけた国への虚偽申告があったことが、町が設置した第三者委員会で報告された。
 それらは改正地方税法の施行前で処分対象とはされなかった。とはいえ、公文書偽造などの疑いもある。
 町は起訴された元課長補佐が竹﨑町長らの決裁を取らずに独断で国に送付したとの見方を示している。
 だが、役場の職員間でどんなやりとりがあり、どんな流れで仕事が進んでいったのか、住民らにはよく分からない。
 指定の取り消しが決まった日に竹﨑町長は本紙取材に「チェック体制が甘かった」と謝罪した。町としてどこまで調査ができているのか。この点も町民に詳しく説明する必要がある。
 調査特別委員会を設けた町議会も同様だ。これまで4回の会合全てが非公開だった。「公開したら、言いたいことが言えない」という委員もいるというが、それで町の信頼を失墜させた重大な事件を解明する職責を果たせるのか。透明性を持って検証するよう求める。
 同制度を巡っては、総務省のチェック体制も十分だったとは言い難い。また、この制度では都市部の自治体は大幅な税収減になる。年収が多いほど控除額の上限が高く、多くの返礼品を獲得できるなど公平性の課題もある。制度自体の存廃も含めて検討する時ではないか。国民的な議論が必要だ。

Let's block ads! (Why?)



"説明" - Google ニュース
July 19, 2020 at 06:00AM
https://ift.tt/2Wzxjhy

【奈半利町除外】町民にきちんと説明を - 高知新聞
"説明" - Google ニュース
https://ift.tt/2UErW0i
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

No comments:

Post a Comment