2020年12月22日07時05分
安倍晋三前首相の後援会が主催した「桜を見る会」前夜祭をめぐる疑惑で、安倍氏の「説明の場」に関する与野党の綱引きが続いている。野党は予算委員会などでの証人喚問や参考人招致を要求。与党は原則非公開の議院運営委員会理事会での実施にとどめたい考えだが、菅政権への逆風が強まる中、思惑通りに進むかは不透明だ。
「最低限公開の場、国民に見える場で話していただかなければならない」。立憲民主党の枝野幸男代表は21日の記者会見でこう訴えた。18日には、虚偽答弁をすれば偽証罪に問われる喚問が「理想」と語るなど、責任追及の姿勢を強めている。
同党は21日、安倍氏が首相在任中に衆参両院の本会議と予算委で、開催費用の補填(ほてん)や事務所の関与を否定するなど、計118回の「虚偽答弁」を行っていたと公表。衆院事務局に調査を依頼していたという。
同党の黒岩宇洋国対委員長代理は記者団に「公開の証人喚問や参考人招致に応じてもらうのが筋だ」と強調。共産党の小池晃書記局長は会見で「歴代首相でこれほどの虚偽答弁をした人はいない」と断じた。
これに対し、自民党は議運委理事会での説明を想定。通常はテレビ中継などが入らないため、世論への影響を最小限にできるとの思惑からだ。森山裕国対委員長は20日、記者団に「一つの考え方だ」と語った。
ただ、新型コロナウイルス対策のつまずきで内閣支持率は急落。「政治とカネ」をめぐる問題が取り沙汰された同党の吉川貴盛元農林水産相の議員辞職も重なり、党内には「最悪のタイミングだ。支持率はもっと下がるだろう」(中堅)との危機感が広がっている。
安倍氏の疑惑解明に後ろ向きと取られれば、政権にさらなる打撃となる可能性もある。同党幹部は「これだけ話題になっているから、非公開というわけにはいかない」と述べ、理事会を例外的に公開する可能性に言及した。
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