新型コロナウイルス感染拡大の影響で1年延期となった東京五輪の聖火リレーが25日、福島・Jヴィレッジ(楢葉・広野町)から始まった。日本国内で1年間保管されていた聖火がグランドスタートセレモニーでトーチに点火され、カウントダウンを経て第1走者を務める11年サッカー女子W杯優勝の「なでしこジャパン」メンバー16人が走行を開始。新型コロナ対策のため無観客となり、関係者や福島県内のスポーツ少年団の子どもたちが見守る中、10年前の東京電力福島第1原発事故では対応拠点となったJヴィレッジのフィールドを駆け抜けた。第2走者の福島・広野町出身の高校1年生で6歳の時に震災で被災した大和田朝斗さんにリレーされた。
第1走者を務めたのはなでしこジャパンのメンバー。先頭で岩清水梓がトーチを持ち、全員で並んでV字のフォーメーションを組んでゆっくりと走り出した。佐々木則夫元監督をはじめ、宇津木瑠美、丸山桂里奈、近賀ゆかり、高瀬愛実、鮫島彩、上尾野辺めぐみ、大野忍、福元美穂、岩清水梓、阪口夢穂、山郷のぞみ、海堀あゆみ、安藤梢、矢野喬子、宮間あやの16人(敬称略)。11年W杯で主将を務めた澤穂希さんは体調不良のため参加を見合わせた。この日の聖火リレーは楢葉町―広野町―川内村と回り、いわき市ではお笑いコンビ「南海キャンディーズ」のしずちゃんが走行。さらに富岡町―葛尾村―双葉町―大熊町―浪江町とリレーは続き、南相馬市で初日のフィニッシュを迎える。
聖火リレーは福島県で27日まで3日間行われたあと、28日からは栃木県、30日からは群馬県、4月1日からは長野県と各地で実施。7月23日の開会式(国立競技場)へ向け、1万人の聖火ランナーにより全国47都道府県を121日間で巡る。
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