新型コロナウイルス感染症の収束が見えない中、都議選(六月二十五日告示、七月四日投開票)まで約二カ月となった。都議会は都のコロナ対策とどう向き合ってきたのか、各会派代表者に聞いた。
◆立憲民主党(現有7) 中村洋幹事長
−新型コロナウイルス対策にどう取り組んできたか。
立憲民主党は、まず感染の徹底的な封じ込めを優先する「ゼロコロナ戦略」を掲げている。会派では「都民の命を守る」を大前提に、過去三十回ほど検査件数の増加や医療態勢強化を要望してきた。
−都の取り組むコロナ対策の中で、会派としての役割を果たせているか。
都の施策には、最初から賛成でも全てに反対でもなく、是々非々の立場。議会では残念ながら人数が少ないが、要望書や一般質問などで訴えを続けている。コロナに感染した会派の山口(拓)議員が、自身も苦しんだ後遺症の問題を予算特別委で質問し、都の対応窓口の設置につながった。個人の体験ではあるが、実現できた施策の一つだ。
−都の対策でまだ不十分なところは。
都民に分かりやすい説明をすることに尽きる。感染者数がどういう状況になれば緊急事態宣言が出るのか、解除されるのか、など見えづらい。(小池知事の)「このままだと楽しくない大型連休になる」といった、まるで都民が悪いかのような言い方も良くない。各種の対策の効果があったのかどうかも、この一年、検証なされてこなかった。
−なぜ検証が行われないと思うか。
知事含め都側は「責められる」と心配しているのではないか。ただ、うまくいかなかったことを生かすのは大切だ。(当初は一律の額で給付していた)飲食店への協力金が「不公平だ」という声が出て、国の方針で事業形態・規模に応じた額になった。都は元々国より一歩先んじていた。都が検証をしていればもっと早く転換できたことは少なくないだろう。
−会派の課題と今後の展望は。
人数の少なさだ。前回選は(旧民進党で)一時三十六人いた公認候補者が離党などで二十三人にまで減り、当選は五人。ただ厳しい逆風をくぐり抜けた面々なので状況に流されず、遠慮なく知事に物申した。今回は「第二会派」を目指し、存分に都政のチェック機能を果たしたい。 (聞き手・小倉貞俊)
◆都民に寄り添っていない
−小池都政のコロナ対策を百点満点で採点し、理由も教えてください。
50点 初動は極めて遅かった。説明責任も果たせておらず、都民の行動変容につながっていない。台湾やニュージーランドのリーダーたちは質問がなくなるまで、丁寧かつ科学的に説明をしている。都民に寄り添う姿勢が感じられない。この間の対策も検証されていない。
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