<新庄baseball(5)>
日本ハムの新監督に就任した新庄剛志氏(49)が、指揮官としてどういう野球、チームづくりを展開するのか。「新庄baseball」と題して探る第5回は、03~07年に日本ハムで指揮を執ったトレイ・ヒルマン元監督(58)に聞いた。
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質問をしたためたメールを米国に送ると、わずか1日で返信が届いた。日本中を仰天させた、新庄氏の監督就任のニュース。日本ハムの監督として、本拠地移転元年から新庄氏とともに北海道を盛り上げたヒルマン氏は、この一報に「シンジラレナ~イ!」とは、言わなかった。「正直、全く驚きはないですね。いつか、この日が来ると感じていたのかも」。文面からは、新庄監督誕生の喜びが、ひしひしと伝わってきた。
指揮を執った5年間で、3度のAクラス入り。07年に球団史上初のリーグ2連覇を果たした名将は、04年からの3年間「SHINJO」とともに戦い、移転したばかりの北海道で、日本ハム人気をけん引した。そんな彼が断言するのだ。「野球への敬意、情熱、そして知識とリーダーシップ。彼は、監督に必要な条件を全て兼ね備えている。周囲に遠慮せず、新庄が今、頭に描いていることを、そのまま具現化していけばいい。彼は名将になる可能性が大いにあります」と。
日本ハム監督時代、新庄氏の意外な一面に感銘を受けた。それは、緻密な外野守備にある。「どうすれば外野手全員が、ひとつのユニットとして動いていくべきか常に考えていました。皆さんは、奇想天外なことばかりすると思っているかもしれませんが、非常に基本を大切にする、ある意味『古風な』野球選手でした」。しっかりと、本質を見抜いていた。
自身は指揮を執る上で「Integrity(誠実)」を大切にした。「正直であること。自分以外を尊敬すること。会話はタイミングとプレゼンテーション(どのように相手に伝えるか)が大事。その点、新庄は心配無用ですね」と太鼓判。その上で「奇をてらったことを繰り返すのではなく、基本を大切にする野球をするのでは」と予想する。「細かなことをおろそかにしない指揮官になると思います。彼は、あえてちゃらんぽらんに見せているけど(笑い)、それは演技ですね。根は非常に真面目ですから。良い意味で皆さんの期待を裏切りますよ」。時代を切り開く新監督の活躍を予告した。【中島宙恵】
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