皆さんの親は、お酒を飲みますか? 例年であれば、年末年始は会社の忘年会や新年会などの飲み会が増える時期。今シーズンは新型コロナウイルスの影響で自粛ムードが続いていますが、そもそもどうして大人たちは飲み会に行くのでしょう。本当に必要なのでしょうか。皆さんはまだお酒を飲める年齢ではありませんが、将来に向けて考えてみませんか?(河郷丈史)
厚生労働省の国民健康・栄養調査(二〇一九年)によれば、法律で飲酒が認められている二十歳以上のうち、お酒を「毎日飲む」人は18・1%、「週五~六日」は5・5%、「週三~四日」は5・9%、「週一~二日」は7・9%。性別では男性の方が飲酒頻度が高く、「毎日飲む」は女性が7・4%だったのに対し、男性は30・2%だった。
お酒を飲む場面はさまざまだが、その一つが仲間同士で店などに集まり、おしゃべりをしながら飲酒する「飲み会」だ。同じ会社の社員たちが仕事帰りに居酒屋に立ち寄ることもあるし、大学のサークル仲間や、母校の同窓生らと集まることもある。
ただ、飲み会に行く人がみんなお酒が目的かというと、そうでもない。「『人と集いたい』という気持ちがあるから。その上で、コミュニケーションを深める手段としてお酒がある」。酒文化の調査研究などを手掛ける酒文化研究所(東京)社長の狩野卓也さんは言う。
お酒に含まれるアルコールには、体に入ると気分が爽やかになったり、おしゃべりになったりする効果がある。会話が盛り上がれば、出会ったばかりの人でも打ち解けやすい。このため、仲間と交流を深めることはもちろん、ビジネスの相手と良い関係を築くなど、仕事の一環としても飲み会は開かれている。
こうした行動は、お酒を飲むこととコミュニケーションを組み合わせて「飲みニケーション」と呼ばれ、社会に根付いている。ただ、仲の良い友人との飲み会は好きでも、仕事関係の人とは行きたくないという人も。会社の偉い人からの誘いを断れずに仕方なく付き合うケースもあれば、子育てや介護で時間が取れない場合もある。お酒は飲み過ぎると健康を害するし、酔っぱらうと周りに迷惑を掛けたり、危険な行動を取ったりする恐れもある。
日本生命保険が十月に行ったアンケートによると、職場の人との飲みニケーションが「必要」「どちらかといえば必要」と答えた人は38・2%。その理由は「本音を聞ける・距離を縮められる」「情報収集」「ストレス発散」「悩みを相談できる」の順に多かった。不要と考える人の理由では「気を使う」「仕事の延長と感じる」「お酒が好きではない」「お金がもったいない」などが上位に。飲み会について、大人たちもいろんな思いを抱いているようだ。
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