* * * 菅野と巨人の契約は早期にまとまる方向だが、米の一部報道では、巨人が菅野に対し、1年ごとにオプトアウト(契約見直し)の権利を持つ4年契約をオファーし、年俸も昨季の6億5000万円から大幅に上がるとの見方を伝えている。 残留決定について、菅野は巨人を通じてこうコメントした。 「今月1日に渡米して様々な方々から話を聞き、新型コロナウイルスの影響が深刻化する中でのMLBの今シーズンの動向などを見極めた結果、今季も読売巨人軍でプレーしようという結論に至りました。(中略)原監督やチームメイトたちと日本一奪還を目指し、今シーズン後に改めて自分の夢、将来を考えたいと思っています」 文面には、まだメジャー挑戦を諦めていないこともにおわせたが、コロナ禍の先行きが見えていない状況では、再びメジャーを目指すかは不透明だ。それにより、大きく影響を受けるのは、ローテ入りを目指していた巨人の投手陣だろう。 「菅野がいなければ、中堅クラスや若手の投手たちのチャンスが増えたはず。ただ、残留によって状況は変わり、チャンスは減ります。特に先発候補はすぐに結果を出せないと、はじき出される選手が出てくるでしょう」(球団関係者) 昨季20試合に先発して14勝を挙げ、チームで唯一の規定投球回に達した菅野。絶対的な先発の柱が抜ける前提で補強を進めていた巨人は、DeNAから通算50勝右腕の井納翔一を獲得した。昨季9勝の戸郷翔征、8勝のサンチェスは順調ならローテ入りが濃厚と見られているが、他は横一線の状況だ。 「影響を受けそうなのは入団6年目の桜井(俊貴)だと思います。去年は開幕ローテに入ったものの、結果を残せずわずか2勝。防御率も2年続けて4点台と、大卒ドラフト1位の期待を裏切っています。エース候補として期待され続けた宮国(椋丞)が昨年、28歳で戦力外になりましたが、桜井も今年で28歳。同じ右腕の畠(世周)が昨季の途中からローテに入り成長の跡をみせており、まさに背水の陣です」(同)
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