2月11日。昨年84歳で亡くなった野村克也氏の命日を迎え、球界を支える教え子たちが、恩師をしのんだ。楽天石井一久GM兼監督(47)は「居酒屋のおじちゃんよりも…」と“石井節”で回想。名将からの教えを胸に、新指揮官としての恩返しを誓った。
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1年前とは違い、石井GM兼監督が柔和な表情で口を開いた。「野球をやっている時はもちろん、皆さんの前である程度、野球の話をしゃべられるようになったり、解説者として“居酒屋のおじちゃん”よりも少し上のレベルでしゃべられるようになったのも、野村さんのおかげだと思っています」。周囲を笑顔に包みながら、天国の恩人へ感謝を込めた。
91年ドラフト1位で、野村監督率いるヤクルトに入団。「野球を本当に端から端まで、いろんなことを気にして細かくやる監督」と“ID野球”全盛期のチームで野球のイロハをたたき込まれた。1年目はシーズン未勝利も西武との日本シリーズ第3戦の先発に大抜てきされた。7年間、名将の下でプレーし「僕はすごくお世話になった監督。野球のキャリアをスタートさせた監督は特別な存在」と感謝は尽きない。
8年ぶりにユニホーム姿でグラウンドへ戻ってきた。「知識を持ちながら、自分なりのアレンジをして、しっかりと成績を収められるようにしていくことが、やっぱり恩返しだと思っている。しっかりやっていきたいです」。恩師の教えも礎に“石井流”の指揮官像を築く。【桑原幹久】
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