ATPカップ初戦となった日本はこの日、シングルス第1試合で世界ランク57位の西岡良仁が同8位のA・ルブレフ(ロシア)にストレート負けを喫すると、第2試合には昨年の全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)以来 約4カ月ぶりの復帰戦となった同41位の錦織圭が登場。同4位のD・メドベージェフ(ロシア)と対戦したが、ストレートで敗れ日本の敗戦が決定した。
また、ロシアは前日の第1戦でアルゼンチンを下していたためグループ2連勝を達成。予選ラウンドロビン勝ち抜けが決まり、決勝トーナメント進出を果たした。その後のダブルスではマクラクラン勉/ 西岡組がE・ドンスコイ(ロシア)/ A・カラツェフ(ロシア)を逆転で破り、1勝2敗としている。
錦織のコーチであり、今回のATPカップ日本代表のキャプテンを務めたM・ミルニ(ベラルーシ)氏は試合後の会見で「ロシアチームの強さを評価しなければならない。 ダニール(メドベージェフ)もアンドレイ(ルブレフ)も非常に高いレベルのテニスをしていた。 試合全体を通して、どちらの試合も何度かチャンスがあったが、彼ら(ロシア選手)がすぐ答えを出して、僕らにとどめを刺してきた」と語った。
「彼ら(錦織、西岡ら)は今日できることを最大限に発揮してくれたけど、ロシアのシングルスの選手たちはもっと良かった。 負けてしまったけど僕らはまだ元気。ダブルスチームも質の高いテニスを見せてくれたから、残ったファンの皆さんにも楽しんでいただけたのではないかと思う」
また、今大会の日本代表メンバーは錦織、西岡、マクラクランのほかに松井俊英も選出されていたが、ダブルスにはシングルスも戦った西岡が起用された。ミルニ氏はその意図について「与えられた最高のチャンスだと感じていたから、今日の試合に勝たなければならなかった。試合前にみんなと話をしてそうなったんだ」と明かした。
「特にヨシ(西岡)はシングルスで敗戦していたから、受け入れるのは簡単なことではなかったはず。 だが彼は強く跳ね返ってきた。少し食事をして、シャワーを浴びて、準備をしていた。ダブルスでのプレーを見てきた中では、おそらく最高のプレーをしていたと思う。 良いパフォーマンスだったよ」
現役時代にミルニ氏は、ダブルス世界ランク1位の座につき、生涯で52ものダブルスツアートロフィーを獲得してきた。今回の試合中に選手たちへアドバイスしたことを問われるとミルニ氏は「特にないよ。本当に何も言ってないんだ。僕はただ彼らをポジティブにして、エネルギーを高めようとしていただけ。夜も遅いし、2-0で負けているのは簡単なことじゃない。彼らはプレッシャーの中で最高のショットを決めてくれた。タイブレークではどちらのチームが勝ってもおかしくない状況だったけど、今日は運が味方してくれたね」と話した。
日本vsロシアの試合結果
<シングルス第1試合>
西岡良仁 1-6,3-6 A・ルブレフ
<シングルス第2試合>
錦織圭 2-6,4-6 D・メドベージェフ
<ダブルス>
マクラクラン勉/ 西岡良仁 4-6, 6-3, [12-10] E・ドンスコイ/ A・カラツェフ
ATPカップは、予選で3カ国総当たり戦を行い、上位4カ国が決勝トーナメントへ駒を進める。日本は予選ラウンドロビン第3戦でアルゼンチンと対決する。
ATPカップの組み合わせは以下の通り。
【グループA】
セルビア
ドイツ
カナダ
【グループB】
スペイン
ギリシャ
オーストラリア
【グループC】
オーストリア
イタリア
フランス
【グループD】
日本
ロシア
アルゼンチン
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