東日本大震災の津波で大きな被害を受けた岩手県大槌町に、三陸沿岸道沿いの高台の避難スペースに通じる津波避難階段が完成した。地元の桜木町自治会を対象とした説明会が6日、現地であった。
町の要請を受け、国土交通省南三陸国道事務所が約2000万円をかけて整備した。鉄製の階段と通路の延長は35・2メートル。階段入り口の標高8・9メートルに対し、避難スペースの標高は22・6メートルある。
震災で大槌町中心部は高さ10メートル以上の津波に襲われた。桜木町地区は比較的に内陸部にあるが、隣接する花輪田地区と合わせて23人が犠牲となった。同地区では周囲の山の傾斜が急で避難できる高台が少なく、住民が三陸道への避難路設置を求めていた。
避難スペースは広さ375平方メートルで緊急時は約400人が避難できる。車いす用のスロープは地形の制約で設置していない。
説明会には自治会役員4人が参加。町危機管理室の担当者と階段を上り、設備を確認した。自治会事務局長の似田貝学さん(70)は「津波からの避難は一刻を争う。階段は高齢者にはきついが、近くに避難スペースができたのは安心。自治会の広報で周知し、避難訓練も実施する」と話した。
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