
可南子 「膨大な本を所蔵する図書館もステキだったけど、大きな絵画が飾られているレストランも、まるで美術館みたい。でも、なんでKさんはここに私を連れてきたんだろ」
宮島 「いらっしゃいませ。レストランのセラーには、ボルドーやブルゴーニュをはじめ300種のボトルを揃えています。飲み頃のヴィンテージばかりですよ」
可南子 「そうか、やっぱりワインに強い店なのね。Kさーん、今日はどんなワインを飲みます?」
K 「店のワインもおいしそうだけど、今日はボトル持込みなんだ」
可南子 「持込み? いつもそうやってワイン代金分を何気なく負担してくれちゃうんだから。じゃ、せめて今日の持込み料は私に任せてね。あんまり高額だと困るけど……」
その会話に、シェフソムリエの渡邉 倫孝さんがスッと入る。
渡邉 「ご心配なく、ボトル持込みは無料です」
可南子 「は?」
渡邉 「オープンからさほど年月が経っておらず、今はこのレストランの存在をまず知っていただくところの段階。遠方からのお客様もいらっしゃいますし、御礼の気持ちを込め、持込み料はいただいてません」
うれしい情報に笑顔が弾けるも、Kが手にするボトルをチラ見し、可南子ちゃんは表情を曇らせる。
可南子「そういうトリッキーなラベルのワイン持ってくる人と、仲良くなれるか考えちゃいますよー」
K「うっ、なんだよ。アニメや映画にも強い図書館にちなんで、怪獣っぽいラベルのワインを選んだのに」
ワインのタイプを考慮し、渡邉ソムリエは香りが広がりやすい形状のグラスをそっと2人に差し出す。
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