北海道は９日、平成３０年に決定している北海道百年記念塔（札幌市厚別区）の解体を含む「北海道百年記念広場（仮称）の整備等に関する説明会」をオンラインで開催した。１００人の定員に対し、札幌市や江別市などから事前に参加申請した３１人が参加。塔解体の決定経緯や再検討を求める意見などが相次いだが、道はすでに決定済みとして令和４年度中にも解体工事を行う考えを改めて示した。オンライン説明会は今回を含め１４日まで全３回行われる。
道環境生活部文化局の主催。説明会は冒頭、道の担当者がウエブ会議サービスの「ズーム」を使い、塔解体を判断した経緯や考え方などを説明。その後、参加者がリアルタイムで送った質問文を道の担当者が口頭で回答する手法で行われた。
参加者からは「解体反対」や「再検討」を中心に約４０件の質問や意見が寄せられたが、道は老朽化による危険性や多額の維持コストなどを理由に「解体を判断せざるを得なかった」と繰り返し強調。記念塔解体後に予定している「北海道百年記念広場」の整備にかかるイメージ図も新たに示し、計画通り解体を進める考えを示した。
オンライン説明会に参加した札幌市の自営業の５０代女性は「コストの話ばかりで、具体的な危険性などがわからなかった。参加者も一部の人に限られ、多くの道民が視聴できる方法はあったのではないか。解体によって失われる記念塔の長い歴史が子供たちに伝えられなくなるのは非常に悲しい」と感想を述べた。
オンライン説明会は１０日開催分の受付が終了。１４日開催分は同日午前９時まで受け付けている。希望者は道環境生活課のホームページ（ｈｔｔｐｓ：／／ｗｗｗ．ｐｒｅｆ．ｈｏｋｋａｉｄｏ．ｌｇ．ｊｐ／ｋｓ／ｂｎｓ／ｈｙａｋｕｎｅｎ＿ｓｅｔｓｕｍｅｉｋａｉ．ｈｔｍｌ）から申し込む。
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