現地16日(水)、会見場の壇上に現れてすぐにヘッドコーチ(HC)ナサニエル・ハケットはブロンコス地区全体の今の思いを代弁した。
マイクの前に立ったハケットは「ワオ」と第一声を発した。「皆さん、ラッセル・ウィルソンだ!」
この日の会見でデンバーはペイトン・マニング以来となる大物の獲得を祝い、焦点はすぐに明らかになった。ウィルソンを得た今、彼らは成功に意欲を見せている。
「俺がここに来た理由は1つだ」と話したウィルソンは、強調のためにもう一度繰り返した。「俺がここに来た理由は1つ。勝つためだ」
ウィルソンのトレードの一報はNFL全体に衝撃波を広げた。16日に新リーグイヤーがスタートしたことで、その契約は正式なものとなった。シアトル・シーホークスとの別れは、双方の同意による決定だったと他のフランチャイズを知らないウィルソンは記者団に述べている。
ところが、シアトル側の反応は違った。同日、クラブは3つの別々の声明を出している。1つはオーナーのジョディ・アレンから、2つ目はピート・キャロルHCから、そして3つ目はジェネラルマネジャー(GM)ジョン・シュナイダーからのものだった。内容はどれも同じテーマに沿ったもので、この変化を望んだのはウィルソンだというのが彼らの言い分だ。
「われわれはチームとして向上するために一貫してコンペティティブなアプローチを維持してきており、この時期はいつも1年の中でもチャレンジングな時期だ」とキャロルは声明の中で述べた。「ジョディが述べたように、何か違うことをしたいというラス(ウィルソン)の希望により、われわれは組織として複数の方法で立ち向かう機会を得た。彼は常に究極の競争者であり、そのリーダーシップと一貫性はわれわれのカルチャーを形成する助けとなってきた。われわれのフランチャイズは多くの試合で勝利したので、エキサイティングな瞬間と素晴らしい記録についての感謝は決して忘れない」
キャロルは水曜日の記者会見でも同様に、ウィルソンのトレードがフランチャイズの未来にもたらす利益をアピールしつつ、シアトルにやってくる選手たちにとって第2のチャンスといえるものの価値と重要性にも言及した。過去と現在のシーホークス選手たちのリストをざっと振り返ったキャロルは、それぞれの選手のクラブとの関わりを要約しており、中には興味深い名前も飛び出している――QBコリン・キャパニックだ。
キャパニックはNFLを離れている間も試合ができる状態に体のコンディションを整えているとキャロルは称賛し、彼はもう一度リーグでチャンスを与えられるべきだと考えていると述べた。だが、それがシアトルかどうかは分からないという。
またキャロルはシアトルの人々向けの宣伝も忘れず、町にやってきた新QBドリュー・ロックを持ち上げ、“彼がキャリア序盤と同様のプレーをすれば”、シーホークスはタイトル争いに参加できると記者団に請け負った。キャロルとシュナイダーは来るドラフトに参加するQBのグループについてはコメントを避け、代わりにトレードでやってきた他の2人の選手――タイトエンド(TE)ノア・ファントとディフェンシブエンド(DE)シェルビー・ハリス――への期待感をあらわにした。
2019年のドラフトでシーホークスはファントの名前を書き留めるほど彼にほれ込んでいたとシュナイダーは述べ、ロックについても同様に感じていたと明かした。その2人がそろってシーホークスのメンバーとなり、チームの直近の未来において重要な役割を果たすことが期待されている――少なくとも今は。
話をデンバーに戻すと、ブロンコスは同じ外向けのアプローチを維持した。このオフシーズン、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区には多くの才能が集結しているが、ウィルソンを手に入れたデンバーは自分たちの可能性に自信を持っている。
「AFC西地区に関しては、俺はベストを相手にプレーしたいと思っている」とウィルソンは述べた。「俺は何も恐れない。だから楽しみだよ」
彼はデンバーに行くためにトレード拒否条項を放棄した。それはブロンコスにまばゆい未来を見ているからだ。神々しいまでのその輝きは、もしかしたらロンバルディ・トロフィーをもつかまえられるかもしれない――それも複数回。
「俺のゴールはあと10年か12年くらいプレーすることだ。そしてできれば、スーパーボウルで3、4回、あるいはそれ以上優勝したい」とウィルソンは言い切った。
それは天を突くほど高い望みだ。ウィルソンがマイルハイシティで掲げるにふさわしい目標と言える。
【M】
からの記事と詳細 ( QBウィルソンは相互同意によるトレードと説明も、シーホークスは本人の希望と主張 - NFL日本公式サイト )
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