ある会社の課長が得意先の担当者のほか、社員数人と飲みに行った翌日、社員の1人が残業申請をしてきたという。さて、取引先との飲み会は残業になるのか。 判断基準は「業務との関連性」と「義務付け」だ。
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(写真=PIXTA)
ある会社の課長が得意先の担当者のほか、社員数人と飲みに行った翌日、社員の1人が残業申請をしてきました。不思議に思った課長が「この申請は何?」と尋ねたところ、「昨日、飲み会だったので」と言う。「あれは残業なの?」と確認すると、「僕は残業だと思います」と主張したそうです。
コロナ禍の前、こんな話を3、4人の経営者から聞きました。残業だと言われた上司は悩むわけです。飲食のお金はすべて会社持ちだったし、懇親を図ることが目的で、その場で仕事の話はほとんどしていなかったからです。
特にバブル期以前の経営者からすれば、得意先との飲み会に出て「残業代が欲しい」と申請してくる社員がいること自体が衝撃かもしれません。最近は交流を深めるための社内旅行にも「残業代が出ないなら行かない」という社員もいるといいます。
そもそも今の若手社員は、上の世代が思っている以上に、会社という存在に対してシビアです。平成生まれで、生まれたときから世の中は不景気。多くは給料が大幅に上がった経験がないため、会社の飲み会に残業申請をする人がいても不思議ではないのです。
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稲盛和夫氏の書籍を続々刊行
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実践のなかから生み出された経営の要諦である稲盛和夫氏の「経営12カ条」。その真髄をあますところなく語った書籍『経営12カ条 経営者として貫くべきこと』(稲盛和夫著、日経BP 日経新聞出版)がついに刊行。
『稲盛和夫の実学』『アメーバ経営』に続く「稲盛経営3部作」、ここに完結。
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稲盛和夫氏を師と仰ぐ経営者たちは、どのように稲盛氏の教えを学び、実践してきたのか。「経営者とはどんな人間であるべきか」という根源的な問いへの答えが、稲盛氏と、その門下生たちの言葉から見えてくる。
稲盛氏の「究極のリーダーシップ論」を実例とともに解き明かした1冊が文庫『経営者とは 稲盛和夫とその門下生たち』(日経トップリーダー編、日経ビジネス人文庫)になって登場。
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