日本のエース、錦織圭(31=日清食品)が力尽きた。1回戦で155日ぶりに勝利を挙げ、2回戦も勝った錦織だったが、この日は同26位のボルナ・チョリッチ(クロアチア)に6-7、6-7のストレートで敗れた。次戦は、8日に開幕予定のフランス・マルセイユの大会だ。

決して勝てない試合ではなかったが、さすがに踏ん張りがきかなかった。若干、体力が落ちていたのか、サーブのバウンドしてからの伸びがない。特に改良してきた第2サーブに力が伝わらず、相手にリターンで主導権を握られた。

惜しかったのは第1セット2オールから、相手のサービスゲームを破り3-2とリード。次の自身のサービスゲームをキープしていれば4-2とリードできたが、そこを落とした。これでイーブンに戻され、最後はタイブレークで先取された。

それでも、今大会は「もう少しメンタルが染みついてくればトップ10に戻れる」と手応えをつかんだ。この日のチョリッチを含み、20位前後の若手と対戦しても決して引けを取らないところまで戻してきた。

今後は連戦が続いたときの体力と試合勘だ。今大会も2回戦でフルセットを戦った後、「明日になってみないと分からない」と、体に若干、不安を見せた。ただ、これも、試合数をこなすことでなれてくる。

今大会の8強入りで、最新世界ランキングでは40位以内に戻すことが濃厚。まずは、4大大会でシードがつく32位以内。そしてトップ20入りが身近な目標となる。日本のエースが、やっとトップ10復帰に一歩を踏み出した。