事務方ナンバー2の赤石浩一デジタル審議官が高額接待を受けた問題で、デジタル庁は27日、3回の接待をしたのはいずれもNTTで、うち2回は平井卓也デジタル相が同席していたと発表した。NTTとの会食を巡り平井氏はこれまで「割り勘としてきっちり払った」と説明。だが、自身らの飲食代を実際に支払ったのは3回目の会食から半年後の今年6月で、週刊文春から接待に関する取材を受けた日と同じ日だった。(坂田奈央)
◆平井氏側の返答なし
赤石氏は内閣官房イノベーション総括官だった2020年9月、10月、12月に接待を受け、10月と12月は平井氏と当時内閣官房室長代理だった向井治紀デジタル庁参与も同席。同庁は、平井氏が赤石氏らの分も含めた22万円をNTTに支払ったのは、文春からの取材があった6月21日と説明した。同24日には文春がこの会食を報道し、平井氏は翌25日の会見で事実を認めた。
文春の取材があったから飲食代を支払ったのではないかとの記者の問いに、デジタル庁の担当者は「承知していない」と説明。NTTは「会食の詳細な答えは差し控える」と述べ、平井氏の事務所は現時点で本紙の取材に返答していない。
◆支払いは会食から半年後
この問題で、デジタル庁は国家公務員倫理規程に違反したとして24日付で赤石氏を減給処分とした。費用の支払いが会食から半年以上たっており、「割り勘」ではなく接待に当たると判断した。平井氏に対しては、関係業者からの供応接待など「国民の疑念を招くような行為」を禁じる大臣規範に抵触しないとした。その理由として、平井氏自らが6月の会見では会食が「割り勘」だったことを挙げたが、担当者はこの日「(事業を行わない)持ち株会社であるNTT幹部との会食は問題がない」と説明。向井氏は今月1日に退職し非常勤の参与に就いたことから処分を見送った。
NTTを巡っては、1月に入札があった政府の東京五輪・パラリンピック向け健康管理アプリ(オリパラアプリ)事業に、唯一応札した共同事業体にグループのNTTコミュニケーションズが含まれていた。
デジタル庁が接待問題を説明するのは24日に続いて2日目。当初の説明が不十分との指摘が記者側から相次ぎ、説明の場を再度設ける事態となった。
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