
会計検査院は2020年度決算検査報告で、総額2108億7231万円の税金の無駄遣いを指摘した。 今回は、新型コロナウイルス対策に初めて会計検査のメスが入った。中でも象徴的なのは「アベノマスク」と揶揄(やゆ)された布製マスクだ。 感染拡大初期のマスク需要逼迫(ひっぱく)に対応する「秘策」として20年4月、当時の安倍晋三首相が配布を打ち出し、厚生労働省が合計2億8741万枚、文部科学省が約3070万枚を調達。総額は約442億6338万円に及んだ。 このうち今年3月時点で約8272万枚、約115億1千万円分が倉庫に保管されたままだ。20年8月~21年3月の保管費は約6億円に上る。 さらに髪の毛混入や汚れの問題から、検品などで国が約21億4800万円を追加負担していたことも分かった。 通常、異物混入などの不良品は業者側が対応するが、アベノマスクを巡ってはそうした取り決めがなく、国が負担していた。 検品や不良品の回収のため配布が遅れ、その間にマスク需給が改善されたこと、サイズが小さいなどの問題で利用が広がらなかったことは「在庫」の要因ともなった。 いずれもコロナ対策の緊急性を理由に、満たすべき条件を定める仕様書も満足に作成されないまま、随意契約で発注されたためと考えられる。 政府のコロナ対策を検証した民間臨時調査会も「アベノマスクは失敗」との官邸スタッフの証言を記していた。多額の税金の無駄遣いを政府は猛省すべきだ。 ■ ■ コロナ対策では、多額の予算使い残しも指摘された。 検査院が19~20年度の770事業を分析したところ、使われず21年度に繰り越された額が21兆7796億円、使途がない状態の「不用額」も1兆円を超えた。 こうして多額の予算を繰り越す一方で、国の緊急事態宣言や各都道府県独自の措置により営業時間短縮を求められた飲食業などへの補償は十分とは言えない。 持続化給付金事業は大半が電通に再委託され、下請けが最大9次繰り返された。検査院は事業管理が不十分な状態だったとして必要性や合理性を検証するよう求めた。 繰り越しや不用額が多いのは柔軟なコロナ対策のため使途を特定しない予備費への配分が手厚かったという事情はあるが、これらの指摘は患者や家計、事業者などに必要な支援が行き届かなかった可能性をも示している。 ■ ■ 今回は、コロナ緊急事態宣言地域での実地検査が行われず、自治体で使われた予算などの検証は多くが積み残された。指摘された無駄遣いは全体の一部とみられる。 一方で岸田文雄首相は、コロナ対応の大型経済対策を近く打ち出すと表明、与党間での調整が続いている。 新たな無駄遣いを生まないためにも、まずは国会で今回の検査結果について原因と対策を徹底的に議論すべきだ。また政府は、今後のコロナ対策や予算規模について検査院の指摘に応え、国民の疑問に答える必要がある。
からの記事と詳細 ( 社説[コロナ会計検査]説明と再検証が必要だ(沖縄タイムス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
https://ift.tt/3kofNbR
No comments:
Post a Comment