大相撲の荒磯親方(35=元横綱稀勢の里、本名萩原寛、茨城県出身)が年寄「二所ノ関」を襲名することが19日、関係者の話で分かった。師匠を務める荒磯部屋は初場所(来年1月9日初日・両国国技館)から二所ノ関部屋に名称が変更。既に日本相撲協会理事会でも承認されている。現在の二所ノ関親方(元大関若嶋津)は来年1月12日に65歳となり、初場所限りで定年となる。

「二所ノ関」は五つある一門の1つで伝統の名跡。関係者によると、将来的には相撲協会の中心を担ってほしいとの期待が込められているという。

二所ノ関部屋には戦前に活躍した元横綱玉錦、史上2位の優勝32度を記録した昭和の大横綱大鵬らが所属。2013年初場所限りで閉鎖したが、現師匠が14年12月に松ケ根部屋からの名跡変更で復活した。現在の二所ノ関部屋は部屋付きの放駒親方(元関脇玉乃島)が「放駒部屋」として初場所から継承する。

荒磯親方は17年初場所後に第72代横綱に昇進し、19年ぶりの日本出身新横綱として脚光を浴びた。19年初場所限りで引退し、今年8月に田子ノ浦部屋から独立。来年5月には茨城県阿見町に新たな部屋が設立される予定。(共同)